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太陽が赤色巨星にふくらむのはなぜ?

太陽が赤色巨星にふくらむのはなぜ?

約50億年後、太陽はふくらみはじめます。やがて水星と金星をのみこみ、そのふちは地球の軌道近くまで達します。なぜでしょう? いちばんわかりやすいのは、おかゆを煮るときのたとえです。

太陽を輝かせるもの

太陽の中心核は1500万度をこえます。そこでは水素がヘリウムに変わり、エネルギーを出しています。こうして変わる水素は、毎秒約6億トン。燃料は約100億年分あり、いまはそのほぼ半分を使ったところです。

いまの大きさが変わらない理由

重力は太陽をつくるものすべてを中心へ引きよせ、押しつぶそうとします。それに対して、熱いガスが内側から外へ押し返します。中心核が同じペースでエネルギーを出しているあいだは、二つの力がつりあい、太陽の大きさは変わりません。

中心核の燃料がなくなる

約50億年後、中心核はヘリウムだけになり、水素がヘリウムに変わる反応はそこで止まります。すると中心核は圧力を保てなくなり、重力に押しつぶされて、さらに熱くなります。その熱で、中心核のまわりの水素も熱くなります。これまでは温度が低すぎて反応できなかった水素です。それがいま、中心核で起きていたときよりずっと速いペースでヘリウムに変わりはじめます。

おかゆだけが吹きこぼれるのはなぜ?

お湯なら、水蒸気の泡は水面まで上がって外へ抜けます。でもどろりとしたおかゆの中では、泡が閉じこめられてしまいます。外へ出ようとする水蒸気がおかゆをどんどんふくらませ、とうとう鍋のふちからあふれ出します。

太陽がふくらむ

密度の高い外側の層は、それほど大量のエネルギーを運びきれません。おかゆが水蒸気を逃がさないのと似ています。つりあいがずれ、太陽はエネルギーがまた外へ逃げられるようになるまで、約200倍にふくらみます。おかゆなら火を弱めればすみますが、太陽にはつまみがありません。

赤いのはなぜ?

ふくらんだ太陽は表面積がとても大きいので、表面温度はいまの5,500°Cから約3,000°Cに下がります。温度の低いガスは、消えかけた炭火のように赤く光ります。それでも、とても大きいので、いまの約2,000倍も明るく輝きます。

地球はどうなる?

水星と金星は赤色巨星にのみこまれます。地球ものみこまれるかどうかは、まだはっきりわかっていません。太陽はそれまでに質量の一部を失い、地球は太陽から少し遠ざかるからです。でも地球は、そのずっと前に住めなくなります。太陽は少しずつ明るさを増していて、約10億年後には海が蒸発してしまうのです。

そのあとは?

赤色巨星は最後に外側の層を宇宙へ放り出し、それが色あざやかなガスの雲(惑星状星雲)になります。残るのは、地球ほどの大きさの熱い中心核だけ。白色矮星です。中ではもう何の反応も起こらず、何十億年もかけて、ゆっくり冷えていきます。

では、なぜ?

太陽の内部で生まれるエネルギーが、外へ通り抜けられる量より多くなるからです。コンロにかけたおかゆが吹きこぼれるのと同じ理由です。