Miroteka

0で割れないのはなぜ?

電卓がエラーを出す

電卓に「6 ÷ 0」と打つと、答えの代わりにエラーが出ます。だれかが勝手に決めたルールなのでしょうか? 答えは0だと思う人も多いでしょうし、無限大だと思う人もいるでしょう。

何回入る?

割り算は「ある数が別の数の中に何回入るか」という問いです。6 ÷ 2は、6個のあめの山から2個ずつ取って、なくなるまでに何回取れるかということ。3回なので、6 ÷ 2 = 3です。

かけ算で確かめる

割り算はどれも、かけ算で確かめられます。答えに割る数をかけると、もとの数にもどるはずです。6 ÷ 2 = 3が正しいのは、3 × 2 = 6だからです。2個ずつの3組を合わせると、また6個になります。

0は何回入る?

今度は6 ÷ 0です。6個のあめから0個ずつ取って、なくなるまでに何回取れるでしょう? 山はまったく小さくならず、1,000回でも100万回でも足りません。いつまでも終わらないのです。

確かめが合わない

確かめてみましょう。0をかけると6になる数を探します。ところが、どんな数に0をかけても0です。7 × 0 = 0、100 × 0 = 0、0 × 0 = 0。そんな数はありません。0もだめです。

0 ÷ 0は?

0 ÷ 0では逆のことが起こります。0をかけると0になる数を探すと、どんな数でも当てはまってしまいます。5 × 0 = 0も1,000 × 0 = 0も正しいのです。答えは無限にあり、どれか1つだけが正しいとは言えません。

無限大ではだめ?

ふつうの数ではうまくいきませんが、どんな数よりも大きい「無限大」ならどうでしょう? どんどん小さな数で割ってみましょう。1の中に0.1は10回、0.01は100回、0.001は1,000回入ります。割る数が0に近づくほど、入る回数は限りなく増えていきます。

反対側から

でも、0にはマイナスの数の側からも近づけます。1 ÷ (−0.1) = −10、1 ÷ (−0.01) = −100。こちらでは答えがマイナスの方向へ、やはり限りなく落ちていきます。だから1 ÷ 0がプラスの巨大な数なのか、マイナスの巨大な数なのかさえ決められません。

自分で確かめてみましょう

スマートフォンの電卓で、1を0.001で割り、次に−0.001で、最後に0.000001で割ってみましょう。答えは1,000、−1,000、そして100万です。でも0で割ろうとすると、電卓はまたエラーを出します。

もし0で割ってもよいとしたら

2 × 0 = 3 × 0は正しい式です。どちらも0だからです。もし0で割ってよいなら、両辺を0で割って2 = 3が残ってしまいます。0で割ることを認めたとたん、こうして何でも「証明」できてしまうのです。

つまり、0で割れないのはなぜ?

割り算の答えとは、割る数をかけるともとの数にもどる数のことです。6 ÷ 0にはそんな数がなく、0 ÷ 0ではどんな数も当てはまり、無限大ではプラスかマイナスかさえわかりません。勝手に決めた禁止ではなく、どんな答えも意味をなさないのです。