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本当の正午はいつ?

正午とは何でしょう?

正午と聞けば、だれもが12時を思い浮かべます。でも、天文学でいう本当の正午は、時計の針とは関係ありません。

南中

太陽は毎日、東から昇って空を進み、西に沈みます。太陽がその日いちばん高く昇ったときが、本当の正午です。天文学ではこれを「南中」といいます。

同時に正午になるのはだれ?

本当の正午は、どこでも同時に来るわけではありません。同じ瞬間に正午をむかえるのは、同じ経線、つまり北極から南極へ引いた線の上にいる人だけです。

町ごとに時刻があった

昔はどの町も、その町で見える太陽に合わせて時計を合わせていました。そのため東京の時計は、大阪より17分ほど進んでいたのです。でも鉄道ができると、それでは困ります。駅ごとに時刻表を計算しなおすことになるからです。そこで19世紀の終わりに標準時が決められ、世界はいくつもの時間帯に分けられました。

中央ヨーロッパ時間は東経15度

チェコなどの中央ヨーロッパ時間は、チェコのインドジフーフ・フラデツを通る東経15度の経線が基準です。そこでは太陽が平均して12時ちょうどに南中し、プラハでは約2分遅く、アシュでは11分遅く、反対にオパヴァでは12分早く南中します。ちなみに日本標準時の基準は、兵庫県明石市を通る東経135度の経線です。

ミラノ大聖堂の子午線

ミラノ大聖堂の床には、南から北へ真鍮の線がのびていて、その上の屋根に小さな穴があいています。そこから差しこむ日光が、床に明るい光の点を描きます。光の点が線を横切ったとき、ミラノでは本当の正午です。

正午に太陽が南にあるのはなぜ?

日本でもヨーロッパでも、太陽は東から南を通って西へ進み、真南に来たときにいちばん高くなります。だから子午線の真鍮の線は南北にのびています。光がちょうど線に当たるのが本当の正午なのです。

夏時間で1時間ずれる

チェコなど中央ヨーロッパの国々では、夏のあいだ時計を1時間進めます。でも、太陽の動きは変わりません。だからチェコのオパヴァで太陽がいちばん高くなるのは、12時50分ごろになります。

1年のあいだにも前後する

本当の正午は、1年のあいだにも前後します。地球は楕円を描いて太陽のまわりを回っていて、北半球の冬には太陽に近く速く進み、夏には遠く遅く進みます。さらに地軸も傾いています。そのため本当の正午は、11月の初めには平均より最大16分早く、2月の中ごろには14分遅くなります。

やってみましょう

正午ごろ、地面に棒をまっすぐ立てて、10分ごとに影の先に印をつけましょう。影がいちばん短くなったときが本当の正午です。太陽は南から照らしているので、そのときの影は真北を指します。

では、正午はいつ?

太陽がいちばん高く昇り、日本では真南に来たときです。そのとき時計が何時を指すかは、住んでいる場所、夏時間かどうか、そして季節によって変わります。