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ストローで飲み物が上がってくるのはなぜ?

ストローで飲み物が上がってくるのはなぜ?

ストローで飲むと、口で飲み物を引き上げているように感じます。でも、液体を引っぱり上げることはできません。では、本当は何が飲み物をストローに押しこんでいるのでしょう?

空気が押している

私たちの上には何十kmもの空気があり、その重さが地面近くの空気をばねのように押し縮めています。縮められた空気はあらゆる方向に押していて、1平方cmあたり1kgのおもりほど、手のひら全体では100kgほどの力になります。それを感じないのは、手のひらを両側から同じ力で押していて、体の中も同じ圧力だからです。でも、掃除機の吸い口に手のひらを当てると、片側の空気の押す力が少し弱くなり、手はすぐに吸いつきます。

水面も押している

空気はコップの飲み物の水面も押していて、その力はストローのまわりでも中でも同じです。だから、ストローの中の飲み物はコップの中と同じ高さにあります。

口がしていること

くちびるでストローをしっかりくわえ、舌を上あごから下へ離すと、口の中が広くなります。口とストローの中の空気は広がったぶん押す力が弱まり、外より圧力が低くなります。外の空気は変わらない力で水面を押しつづけているので、飲み物をストローの上へ押し上げます。

空気は水を支えることも

ストローを水に入れ、上の端を指でふさいで持ち上げてみましょう。水は中に残ります。指の下の空気が少し広がって、下から押す空気より押す力が弱くなるからです。指を離すと上と下の圧力が等しくなり、水は流れ出ます。

自分で確かめてみましょう

ストローを2本くわえ、1本は飲み物に、もう1本はコップの外に出しておきます。どんなにがんばっても飲み物は上がってきません。2本目のストローから外の空気が口に入るので、口の中の圧力が下がらず、外の空気も飲み物を押し上げられないのです。

手押しポンプは大きなストロー

井戸の手押しポンプは、ストローをくわえた口と同じしくみです。レバーを押し下げると管の中のピストンが上がり、その下の空間が広がって圧力が下がります。すると井戸の水面を押す空気が、水を管の上へ押し上げます。一方向にしか水を通さない弁のおかげで水はピストンの上へ移り、次にレバーを押したとき、注ぎ口から流れ出ます。

10mより高くは上がらない

空気は1平方cmあたり1kgのおもりほどの力で押していて、これは高さ10mの水の柱の重さとちょうど同じです。たとえストローの中に空気がまったく残っていなくても、空気はそれより高く水を押し上げられません。手押しポンプにも同じ限界があり、使えるのは浅い井戸だけです。深い井戸では、ポンプを下の水のすぐ近くに置かなければなりません。

つまり、飲み物が上がるのはなぜ?

口で飲み物を引き上げているのではありません。口の中の空気の圧力を下げているだけで、コップの水面を押す空気が飲み物をストローの上へ押し上げているのです。まわりに空気がなければ、ストローは使えません。